2021/12/11

旅立ちの島唄~十五の春~

こんにちわ、NIKOFです。

 

about movie第五回目、お久しぶりです。

イヤー本当にご心配をおかけいたしました。
結構たくさんの方からお声がけいただきまして、
おかげさまで順調に回復いたしております。たぶん・・・

不意の痛みは変わらずですが、まあ少しでもと思い書いております。
更新はいつか分かりませんが・・・
ご容赦くださいませ。



ということで、予告通りに、
「旅立ちの島唄~十五の春~」です。

この作品は、2013年5月公開された、家族愛がテーマの作品です。南大東島を舞台に、島内に実存する少女民謡グループ「ボロジノ娘」のエピソードをもとに制作されました。

【STORY】(観ていない方のために)

沖縄本島から360km離れた沖縄県南大東島には高校がなく、高校進学のためには島を出て、家族と離れて暮らさなければなりません。
この島の少女民謡グループ「ボロジノ娘」は、毎年卒業シーズンに、別れをテーマにした民謡「アバヨーイ」(八丈島の方言で“さようなら”の意)を父母に向けて歌い、島を旅立ってゆくのが慣例となっています。
主人公仲里優奈(三吉彩花)も、中学3年になり、あと1年で生まれ育った島から旅立たなくてはなりません。この最後の一年間で中学校三年生として、そして「ボロジノ娘」のリーダーとして、優奈は成長していきます。島を離れての新しい暮らしに対する不安、ずっと二人暮らしだった父(小林薫)を島に残していく罪悪感、切ない初恋など、さまざま思いを抱きながら。
「おとう、おかあ、ありがとね」
ずっと一緒に暮らしていた父、なかなか会えない母、全ての想いを島唄に込めて・・・優奈は最後に「ボロジノ娘」のリーダーとして、島唄を歌いきって旅立ちます。

【about STORY】

〇実際に存在する「ボロジノ娘」をもとに構成されていて、もちろん場所も背景もすべてが実在しますから、この上なくリアルです。しかも、父役の小林薫さん、母役の大竹しのぶさん、演技力には定評のあるお二人が、中心からほんの少し横にしっかりと位置していますから、当然なのですが。

〇一方で、島や島民、設定のリアリティとは別に、この家族だけが浮いているような印象を受けます。しかしこれは、必然だと思います。忠実過ぎるリアリティは、映画で描かれている独特の空気や時間の流れに埋没してしまって、というか、そうなると家族関係の複雑さが前面に出て、島に限らず日本全国どこにでもありがちなお話になってしまうのだと思います。
どこにでもあるお話になってしまう(島じゃなくてもいいじゃないという)ことを避けて、家族の絆や愛情を純粋に表現するために、離島独特の通過儀礼(というフィルター)を通す必要があったということなのでしょう。そのために家族の立ち位置を少しだけ際立たせたのだと思います。

〇それが映画の面白さだと思います。

〇もちろん感動のストーリーなのですが、あわせて家族の姿の多様性や、現代は“日本全国どこでも同じ”的な錯覚に気付かせるという意味で、大変いい映画だと思います。

〇また、主演の「三吉彩花」さんが輝いています。彼女が中学卒業に合わせて撮影が行われたということは、そのときでなければ出しえない画を狙ったということですから、まさにその瞬間の輝きなのでしょう。もちろん今現在も彼女は女優として、モデルとしてまばゆい光を放っていますが。



〇南大東島、衝撃ですね。船の乗り降り、ご存じない方は調べてみてください。

〇主題歌は、BEGINが南大東島のエピソードをもとに書き下ろした「春にゴンドラ」です。歌詞には島を連想させる言葉が盛り込まれており、高波で接岸できない船への乗り降りに使う、クレーン車に吊るされたゴンドラににちなんで、曲のタイトルとしたそうです。

〇それにしても「三吉彩花」さん、おそらくご存じない方もいるかなという微妙な立ち位置の女優さんなのですが、もちろんアイドルでしたし、というかまだ25才なのですが・・・
実は華々しい活躍をされています。小学生時代からモデルを中心に活動されています。どちらかというと軸足はモデルなんでしょうが、存在感のある女優さんですね。モデルとしてはすでに風格が漂っています。

〇家族を捨てて沖縄本島で暮らす母の葛藤。映画を見終わった後で彼女を責める気持ちになれないのは、やはり「離島」の生活のリアルゆえでしょうか。それにしても、「大竹しのぶ」さん「女性」と「母」の両面を見事に表現されています。さすが、です。

〇なんといっても、父の「小林薫」さんでしょう。頼りなげに感じるほどどこまでも優しく、無口で、不器用な父。口には出ない(出せない?)想いを、表情で、背中で表現されています。本当に、まっすぐな愛情を感じ、せつなくなります。

〇「ボロジノ娘」の卒業のコンサートで、島唄を歌いきる「三吉彩花」さん、の感情を抑え気味の演技がけなげで美しいです。(吹き替えなしだそうです)
歌い切った後の、はにかんだ笑顔も初々しい、まさに15才です。

〇それを聞く母の涙は、様々な感情を含んでいます。家族というものの複雑さ、難しさを考えさせられます。

〇それに見入る父の表情。誇らしげであり、悲しげであり。無事歌い遂げた娘に贈る拍手は、最大限の愛情と賛辞がこめられています。自分はとてせつない気持ちになりました。旅立ちを実感し、祝福する気持ちと、寂しさと・・・

〇最後に、ゴンドラに乗って旅立つシーンで、ゴンドラの扉が閉まった後に父が娘にかけた言葉、たった一言「気いつけて、行ってこいな」 返す娘の「行ってきます」と、笑顔
せつなさMaxです。が、画は、明るさにあふれています。何と言っても、未来への旅立ちなのですから。



【私感】

私事で恐縮なのですが、三年生を担任した時に、生徒に必ずお願いすることがあります。
それは、
●卒業式では絶対に泣かないこと
●卒業したら、よほど苦しい時以外は中学校に来ない事(用事は別ですが)

理由?
「卒業とは、旅立ちである!」
「希望に向かって足を踏み出す時に、涙はいらない」
「過去から学ぶのはいいけれど、過去に未練を持ってはいけない」
クールですね(笑)

何のことはない、自分が「悲しい」だけなのですよ。今だから言いますけど。
普段えらそうにしているくせに、涙なんてとんでもない。
普段めちゃくちゃ冷静を装いながら、感情的な部分を見せたくない、という、単なるエゴです。
教え子の皆様、ごめんなさい。

卒業に限らず、お別れの時に当てはまると思うのは、
出ていくもの(生徒たち)には、その先に希望や未来がある。
残されたもの(教師)には、それまでの想い出がある。というか、それしかない。
そこから先の未来は、その生徒たちに関係のないところに存在する。
たとえそれが新しい出会いであったとしても、とても寂しくないですか?
でも、そう思うこと自体が、未来にケチつけるようで・・・
だから、自分は逃げるのです。
「さよなら」という現実から。

あまりかっこいいものではありませんね。
卒業式で爆泣きできるほど、純粋な人でありたいと思いましたが、
ないものねだりというものでした。

「不器用ですから」
それにあこがれた世代です。私は。


いやー、いつになく 感傷的なことになっちゃいましたね。

まともにお読みくださった方々、
感傷的なのには実は別の理由があったりします。

頑張って書こうとしているのですが、
やはり痛さに弱いのです。
なかなか更新できずにいました。

するとですね、サイト訪問者数が日に日に減っていくわけですよ。
「あ、こいつまだ更新してないや」
「えー、まだ?」
ってな感じですか。

こんなブログでも、これ目当てに来て下さる方は結構な割合でおいでる様で、
いやいや、HPの本質は「ご利用いただくこと」なのですが、
まずは訪問して頂かないと、本業も成り立たないわけで、



サイトの認知度を少しでも上げようというのが拙いブログだったりするわけで・・・

ここはひとつさらに気を引き締めなおして、
というより

こいつを締め直して、

頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします

というわけで、

早速お願いです。

読者の皆様、もし映画ファンの方がいらっしゃいましたら、
是非とも「うんちく」を届けてくださいませんか?

映画の紹介大歓迎、
最近の映画の批評いらっしゃい、
推しの俳優さんへの熱い思い、承ります。

などなど、何でも構いませんので、
ぜひぜひお願いいたします。
掲載時にはペンネーム可能です!
写真も添付いただければほぼ掲載いたします。

決して自分の手抜きの為ではありません!
(肩は抜けてますが)

イヤー映画って、本当ににいいものですね。
それでは、また、ご一緒に「ブログり」ましょう?
さいなら、さいなら、さいなら???



ご寄稿はこちらまで(ご自身のブログへのリンクも承ります)
 
gekidann-zawawa@ma.pikara.ne.jp 
 
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